今、手放すべき資産。ミクサの投資戦略


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今、手放すべき資産。ミクサの投資戦略

 

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『否定の理論』で考える。

『伝説の投資家』ウォーレン・バフェットは言いました。

 

私たちが理解できないのは、どういう結果になるのかだ。世界では13兆ドルがゼロ未満の金利で借りられている。同時にこの国では、とても良好な景気・市場の状況において、連邦政府の財政赤字が4.5%でも誰も心配していない。さらに大規模な政策等の話があり、みんな財源を話しているが、本当は財政赤字が拡大するのを知っている。 

 

2021.01.15

アメリカのバイデン次期大統領は、コロナウィルスによるパンデミックへの対応として、約200兆円規模の経済対策案を発表しました。

今回の経済対策では、国民に一人当たり14万5000円が配布されるようですね。

 

不景気の中での株高、インフレ率を下回る低金利…

過去に前例のないこの環境下で、私たちはどのように立ち回ればいいのでしょうか?

 

キリスト教神学では、大昔から伝わる

否定神学という考え方があります。

 

『神が何かわからないのであれば、神でないものを全て排除すればいい』

という思考法です。

 

『何に投資すれば儲かるのか?』残念ながらこれを知ることはできません。

それならば、『投資してはいけないもの』を全て排除してしまえばいいのです。

 

そこで今回は世界的投資家の意見を参考に『投資してはいけないもの』を紹介していきます。

 

ダウンサイドリスクを避け、不確実な市場を生き抜きましょう!

 

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株式ETF

2008年の金融危機以降、世界各国で大規模な金融・財政政策が行われてきました。

金利がゼロに達したため、中銀は巨額の資産買い入れをスタート。

株式・債券の価格は上昇し、期待リターンは低下しました。

 

"多くの(プロを含む)投資家は、市場平均株価の上昇率を上回る投資成績を残せない"

いつしかこれは常識なり、私たち投資家はアクティブ運用を放棄し、パッシブ運用を行うようになりました。

 

しかし、永遠に続かないものはいつしか終わりがやってくるのです。

 

『ヘッジファンドの帝王』レイ・ダリオは言いました。

 

これ(中銀による資産買い入れ)がこれまでパッシブ投資が乗ってきた大波だ。そうした環境ではコスト効率を良くして波に乗るのが良いことだった。私たちがこれから入る環境はそれとはかなり異なるものだろう。

 

私が株式ETF投資に否定的な理由は2つあります。

 

一つは、レイ・ダリオの指摘する通り、中銀による資産買い入れの行き着く結果、市場平均株価は高止まりし、今後、パッシブ運用での期待リターンは大きく低下する可能性があるためです。

 

株式が債券と同じ運命をたどるのであれば、今後株価は、現状の債券市場と同じような状況になる…

つまり、低利回りで価格が固定されるのです。

この状況では、キャピタル・インカムともにリターンは期待できません。

 

現在、日経平均株価は28600円でPERは約26倍です。

株式が債券の代わりとして、日銀の定める物価上昇率(年間2%)をヘッジするための『安全資産』として扱われると仮定すると、日経平均株価のPERは36倍まで買い進められることが考えられます。

 

つまり、日経平均株価は現状から、まだ1.4倍の上昇余地が存在し、40000円までは『常識の範囲内』であり、ここが当面の天井となると私は考えています。

 

そしてもう一つは、もはや市場平均株価への投資は分散投資の意味をなさなくなったからです。

 

『冒険投資家』ジム・ロジャーズは言います。

 

ベア相場では大手企業の株価は一番下がるものだ。なぜかと言うと、すべての投資家がこういった銘柄を保有しており、それを売らなければならなくなるからだ。…同じ理由でETFも同様に暴落すると予想する。…ETFを買って分散できたと思っている投資家は、実はまったく分散できておらず、他の投資家とまったく同じものを保有していたことに気付くだろう。

 

たとえば、日経平均株価は構成比率上位5社だけで、全体の約30%の値動きを主導しています。

これら企業の業績が悪化しただけで、いとも簡単に市場平均株価は暴落してしまうのです。

 

さらに、ジム・ロジャーズの指摘する通り、次にベア相場に突入した際は、ETFのパニック売りが想定されます。

そしてそれは、保有する人が多ければ多いほど残酷なものとなるのです。

 

市場平均株価の高止まりを確認した際は、ETFを放棄し、アクティブでの運用を行ったほうがいいかもしれませんね。

 

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主要先進国通貨・債券

『債券王』ジェフリー・ガントラックは言いました。

 

米国債はもはやお金を儲ける場所ではなく失う場所になった。…10年債利回り低下を予想して当たったとしても、いくらも儲からない。『リターンのないリスク』のところまで来てしまったんだ。

 

主要先進国の金利水準は、既にあり得ない領域まで低下してしまいました。

日本・アメリカ・欧州・英国・豪州・スイス・ノルウェー・スウェーデン…

これら国の政策金利はすでに『ほぼゼロ』または『マイナス』となっています。

 

これら国の債券に投資して、いったいどれだけのリターンが期待できるというのでしょうか?

 

『レバノンの知識人』ナシーム・タレブは、現状の金融政策を『道路の交通渋滞』に例えて説明しています。

 

通常、道路を走る車の台数が何台か増えたところで、私たちは問題なくスムーズに車を走らせることができます。

しかし、道路を走る車が『ある領域』を超えた途端、急に大渋滞が発生してしまうのです。

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このような現象は専門用語で

非線形的な事象といいます。

 

ナシーム・タレブは言います。

 

中央銀行は紙幣を印刷することができる。いくら刷っても一向に効果はない。ところが、あるとき"想定外"の急激なインフレが起こる。悲しいことに、政策立案者の道具というのは、あまりにも線型的なモデルに依存していて、隠れた影響を無視している。連中はそれを『近似』と呼ぶ…。

 

ハイパーインフレなんて起こらない?

この国の道路は、通勤時間いつも渋滞しているのですが…。

 

レイ・ダリオは、現環境下での投資について次のように述べています。

 

現金はこの環境ではダメだ。債券も私の意見では良い資産クラスではない。だから、利回りではなく、何が他に富の保存手段になるか考えなくてはならない。

 

しかし、リーマンショックでは、他のすべての資産に対して『円』が大きく上昇しました。

 

ひとたび金融危機が発生すると、

現金→金→ディフェンシブ株

という順番で買われることは恒例です。

 

投資による期待リターンが低下した現状において、レバレッジを掛けた取引きは今後も拡大の一途をたどることは想像するのに難しくはないでしょう。

個人的な意見としては金融危機を警戒して、現金をある程度持っておいた方がいいと考えています。

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暗号資産(ビットコイン)

『コモディティ王』デニス・ガートマンは言いました。

 

金に留まるべきだ。疑問の余地はない。確かにビットコインとの競合もあるが、それも最終的にはなくなる。

 

『ビットコインは発行上限があり、金とよく似た性質を持っていると言われています。

世界中の通貨が信用できなくなった今、ビットコインのような『政府の管理下に属さない有限資産を保有することは、理にかなっているように感じてしまいます。

 

しかし、『コモディティ王』の考えは違うようです。

 

今や暗号資産は7000も存在する。有限の暗号資産が無限に存在するんだ。だから、ビットコインや暗号資産の楽しさ、喜び、熱狂は最後には死に絶えるだろう。

 

デニス・ガートマンは、『金には数千年の歴史があるのに対し、ビットコインのそれは20年にすぎない』と、歴史の長さによる安全性の違いを指摘しています。

 

動物や植物・機械・家具といったものは、時と共に年を取り、推定余命は毎年縮んでいきます。

しかし、

思想・文化・風習・技術・企業のように、年を取らないものは、存在している時間が長ければ長いほど、推定余命は伸びていくのです。

 

このような性質は

リンディ効果と呼ばれています。

 

リンディ効果を金・ビットコインに当てはめると、金は推定余命が数千年あるのに対し、ビットコインの推定余命は20年と考えることができます。

 

『最後に生き残るのは"金"』と、多くの賢人たちが考えているのには、こういう理論による裏付けがあるのです。

 

私個人の考えとしては、ビットコインへは、資産の10%以上を投資できるほどの確信がないのであれば、投資するべきではないと考えています。

 

デニス・ガートマンは言います。

 

もしかしたら私が老人だからかもしれないし、歴史観によるものかもしれないし、私が間違っているのかもしれない。ビットコインが未来の通貨になるかもしれない。もしそうなら、私と関係のないところでそうなってくれ。

 

 

ここまでの内容をまとめると…

株式はパッシブよりもアクティブ

債券は先進国よりも新興国に。

現金は日本円で、分散させるのであれば東側諸国がベター。

(貴金属のような)インフレをヘッジできる資産をポートフォリオに組み込む。

 

金融危機を警戒しつつ、パラダイム・シフトに備える戦略が現状最善であると考え、今後の投資戦略を練っていきます。

 

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私のポートフォリオ

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今月は、『銀ETF』が大きく上昇したので、半分ほど売却、その資金で新興国債券に投資しました。

あと、『ブシロード』を少しだけ買い増ししました。

 

次に、購入単価と現在(2021.1.20)の価格です。

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今後は『新興国債券ETF』を下落時に、ポートフォリオ比率10%になるよう追加で購入していこうと考えています。

あと…ポートフォリオが複雑になってきたので、銀投資から撤退するか考え中です。

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ミクサの現状分析

世界を見渡すと『先進国債券』はバブルです。

一部企業を中心に株式市場で局所的なバブルが発生しています。

多くの国で不動産がバブルです。

ビットコインは間違いなくバブルです。

そして…どの国の通貨も信用できないのが現状です。

 

私は今後、トレンドの転換が進むと考えています。

株式→コモディティへ。

先進国→新興国へ。

西側→東側諸国へ。

グロース株→バリュー株へ。

高格付け債券→ジャンク級債券へ。

 

今下落しているものが上昇し、上昇しているものは現状をキープする…

すべての資産が上昇したとき、私たちは何を目にするのでしょうか?

歴史上、類似していることはないので…

経験して知ることになるでしょう。

 

おそらく、どこかのタイミングで、世界のお金が一気に動くと思います。

そのとき、うまく波に乗れるように、しっかりと準備しておきたいものですね☆彡

 

以上です。

投資家の皆様の健闘を祈ります!

(`・ω・´)ゞ

※投資は完全自己責任でやりましょう!

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まとめ

●株式のパッシブ運用は分散投資にはならない。

●日経平均株価40000円は常識の範囲内。

●長期にわたる量的緩和政策は、異常なインフレを発生させる可能性。

●ビットコインはあきらかにバブル。

●一部資産クラスでトレンドの転換を確認。今後、より顕著に進むだろう。

参考

https://www.financialpointer.com/jp/

反脆弱性[上]――不確実な世界を生き延びる唯一の考え方

反脆弱性[下]――不確実な世界を生き延びる唯一の考え方

ジム・ロジャーズ 大予測―激変する世界の見方

危機の時代 伝説の投資家が語る経済とマネーの未来

PRINCIPLES(プリンシプルズ) 人生と仕事の原則 (日本経済新聞出版)

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