世界の賢人たちは何を思うのか?ミクサの投資戦略


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世界の賢人たちは何を思うのか?ミクサの投資戦略

 

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間違いは『予測』から生まれる

天才投資家チャーリー・マンガーは言いました。

 

もし人々がこれほど頻繁に間違えなかったら、私たちはたいした金持ちにはならなかっただろう。 

 

投資人生を振り返って、私たちはこれまで、たくさんの間違いを犯してきました。

そして、私たちが間違えるときはいつも決まって『予測』をしてきたのです。

 

私たちは予測することが本当に…ありえないほど下手なのです!

 

イギリスの元首相であるトニー・ブレアは、自身が予測することが下手だということを自覚したうえで、こんな予測をしたそうです。

 

わたしは予測はしない。これまでもしたことがない。そして、これからも決してしないだろう。

 

では、私たちは予測を放棄し、闇雲に株の売買を繰り返せばいいのでしょうか?

いや…きっとその行動も間違っていることでしょう。

 

仮に『金融危機が近づいている』という予測を知った場合、そこに信憑性があるのであれば、私たちは『金融危機』をヘッジしなければなりません。

 

私たちは予測に賭けるのではなく、起こりうる最悪の事態を想像し、被害を受ける領域から資産を逃避させなければいけないのです!

 

しかし、世界は予測で溢れています。

そこで私は、予測者に対して次の3つの条件を満たしているかチェックし、予測を絞り込むようにしています。

 

①投資で多大な実績を上げているか?

 

②自身の予測に対して実際にお金を投じているか?

経済評論家始め、多くの予測者はただ予測するだけで、身銭を切っていません。

 

伝説的投資家ウォーレン・バフェットは、自身の顧客に対してこんなことを言っています。

 

みなさんが苦しむ時は私たちも苦しみ、私たちが利益を謳歌する時はみなさんも同様に謳歌しているのです。

 

③自分が知らないことに対して「わからない」と言えるだけの根性を備えているか?

この言葉は、高給を貰っている経済評論家からは絶対に聞けない一言です。

 

チャーリー・マンガーは言います。

 

本当の知識を持っていないのに、知ったかぶりして質問に答えようとする人とはつきあわないようにしている。

 

本記事では、上記3つの条件を満たしている4人の世界的投資家の予測を見ていきます。

 

最悪なブラック・スワンから資産を守り、絶好のチャンスに備えましょう!

 

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『伝説的投資家』ウォーレン・バフェット

国家が自国通貨建てで債券を発行している限り、起こりうるのは通貨への懸念であって債券のデフォルトではない。これまで米国は賢明であり、国民も信頼し、自国通貨建てで債券を発行してきた。

 

ウォーレン・バフェットは、現状の金融政策について上記のように語りました。

注目すべきは『これまで』という一言です。

 

政府の方針が2%の物価目標となった時、1.4%の利率で米政府にお金を貸すことには意味がない。政府は1.4%あげるよと言い、それに税金をかける。一方で、お金の価値は年2%減価することが想定されている。

 

これは日本でもまったく同じことが当てはまります。

日銀は年間2%の物価上昇を目標に、債券の利回りを限りなく0%に近い水準になるよう金融緩和を行っています。

 

きっとそのうち…多くの人が『なぜ債券を保有しているのか?』『なぜ銀行にお金を預けているのか?』疑問を抱くようになるでしょう。

 

では、この先銀行はいったいどうなるのでしょうか?

ウォーレン・バフェットは、ポートフォリオの金融セクターを急激に減らしています。

 

しかし、一方で『バンクオブアメリカ』株は買い増していて、今でもポートフォリオの約3割は金融株が占めています。

銀行株の全てがダメと考えているわけではないようですね。

 

ただ、最近のウォーレン・バフェットの投資は、米国REIT、金鉱株、日本の5大商社株への投資と…あきらかにインフレヘッジに動いています。

 

ウォーレン・バフェットは将来の金利については「『能力の輪』範囲外であるためにわからない」としながらも、現状の低金利が長期にわたり続くのであれば、株価はさらに上がるだろうと予測してます。

 

ウォーレン・バフェットは言います。

 

 誰も米国を止めることはできない。この困難は他の何にも似ていないが、私たちはもっと厳しい困難にも直面してきた。米国の奇跡、米国の魔法はいつも困難を克服してきたんだ。

 

【まとめ】

米国株式市場に強気。

インフレを予想。

債券に弱気。

 

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『冒険投資家』ジム・ロジャーズ

世界を見渡すと、債券はバブルだ。多くの株式は史上最高値をつけている。多くの国で不動産が間違いなくバブルだ。今最も割安な資産クラスはコモディティだ。

 

ジム・ロジャーズは最近ここぞとばかりに多くの著書を出しています。

そして…どの本もだいたい同じことが書かれています。

(もう読むのやめようかな…)

 

ジム・ロジャーズは、現状の米国株式市場をバブルと断言しつつも、『日本株』『中国』『ロシア』『金・銀』には強気の姿勢を維持しています。

 

今後2‐3年は世界の市場で大きな混乱があるだろう。莫大な債務があり、バブルがいくつかの市場で膨張を始めている。バブルは常に終わりを迎える。それが終わる時、債務はクラッシュし、多くの人が金・銀に向かうことになろう。

 

ジム・ロジャーズは『国債の債務不履行』を懸念しているようですが、ウォーレン・バフェットの言うように、自国通貨建てで国債を発行できる国がデフォルトすることはありえないのではないでしょうか?

 

実質金利がマイナスになるのであれば、その分お金は株式市場に流れ込むことは自然な流れであって、そんな環境の中では、株価は高止まりすることはあっても大きく値を下げることはなかなかイメージするのが難しい…。

 

ジム・ロジャーズは言います。

 

お願いだから少しは歴史を勉強してくれ。もう弱気相場がやってこないという人もいるが、心配は要らない。必ずやってくる。

 

【まとめ】

株式市場はあきらかにバブル。

お金は『東』に流れている。

インフレを予想。

『金・銀』の保有を推奨。

 

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『ヘッジファンドの帝王』レイ・ダリオ

世界に波がやってきて、その波は2008年から始まった。金利がゼロに達したため、中央銀行は大規模な量的緩和を行った。中央銀行は大量の金融資産を買い入れた。このため金融資産の価格は上昇し、利回り、期待リターンは低下した。 

 

溯ること12年前…世界を震撼させた金融危機から脱するために、FRBは非伝統的金融政策に手を染めました。

 

世界最大の経済大国であるアメリカの通貨切り下げ政策は、世界中の国々に影響を与え、後にこの政策は世界のニューノーマルとなりました。

 

多くの投資家が現状の株高に恐怖を抱いているのに対して、レイ・ダリオは現状を『パラダイム・シフト』と呼び、資産を株式・現物資産(主に金)・他国通貨(主に人民元)に分散させる必要性を主張しています。

 

レイ・ダリオは言います。

 

債券や現金を保有してはいけない。資金調達のために莫大な債務、莫大な貨幣が生み出されている。

 

レイ・ダリオは、「割高なモノの限界を反映するものとして古い倍率を用いるべきではない」と話し、株式のPERと債券の利回りを比較するよう勧めています。

 

例えば、年利2%の債券に投資することは、PER36倍の株式に投資することとほぼ変わりません。

(向こう36年間、企業の収益性が維持されることが前提となりますが…)

 

ところで…『利回り2%が得られる安全性の高い債券』なんてあるのでしょうか?

レイ・ダリオは言います。

 

株式は債券と競合している。現在の債券利回りでは、債券価格は利回りの約75倍だ。お金の流通量を考えると、株式のPERが50倍まで行く可能性がないとは言えない。

 

これまで私たちは現金を拠点にポートフォリオのリバランスを行ってきました。

しかし、レイ・ダリオの言う新しいパラダイムでは、拠点を現金や債券以外の信頼できる資産に移す必要があるのです。

 

『レバノンの知識人』ナシーム・タレブはレイ・ダリオの投資戦略を称賛し、自身の著書で次のように述べています。

 

伝説の投資家、レイ・ダリオは、投機的な賭けをする際に、『許容できるシナリオ(破滅のリスクなど)の確率をゼロにする』という鉄則を守っている。この鉄則はバーベル戦略に通じている。

 

ちなみに…私が今大注目している

『頭脳派投資家』oungoal氏は、ポートフォリオを資産クラス・国・通貨等広域に分散させることで、破滅するリスクを限りなくゼロにしています。

倹約エンジニアの分散投資ブログ

 

ポートフォリオの現金比率を引き下げるか…真剣に検討する必要がありそうですね。

 

【まとめ】

現金はゴミ、債券はもっとゴミ。

いくつかの株式・不動産に強気。

中国の成長に強気。

金の保有を推奨。

 

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『債券王』ジェフリー・ガントラック

私たちは子供たちに、知らない人からキャンディをもらってはいけないと教える。理由は、まずキャンディがあまり体に良くないからだ。次に、知らない人と関わることが悪い結果になる危険を避けるためだ。政府は大量のキャンディをばら撒き、これが間違いなく経済に高血糖の効果を及ぼした。

 

コロナによるパンデミック収束を目的に導入されたQE4では、知らない人(中銀や政府)から子供たち(国民)にキャンディ(現金)が配布され、そのお金が株式市場に流れ込み市場平均株価を押し上げました。

 

ジェフリー・ガントラックは、この高血糖を患った市場の先行きを心配し、株式のエクスポージャーを減らし、次のようなポートフォリオを編成しています。

 

株式:債券:金:現金

=25%:25%:25%:25%

 

ジェフリー・ガントラックは、今後の見通しについて『インフレ的結末』『デフレ的結末』の2パターンを考えているそうです。

 

経済がデフレ的になれば、中銀・政府はインフレ誘導政策を次々に導入しています。

その一方で、過去30年間インフレが起きていない日本のような事例もある…。

 

ジェフリー・ガントラックは言います。

 

インフレ的な結末となれば金が助けになり、株式はそう悪くはないだろう。デフレ的な結末の場合、高格付債と現金が価値保全に役立つだろう。…このトレードは次の買い場を待つためのものだ。今、私はとても低いリスクしかとっていない。

 

株式市場の上昇に極めて懐疑的なガントラック氏は、『近いうちに市場はクラッシュする』と予想し、クラッシュ後の世界について次のように述べています。

 

次の景気後退期、エスタブリッシュメントやこれまでの政策への反発が起こり、インフレ的なマネタイゼーションが実施され、人々にお金が贈られるだろう。

 

待ちに待った(?)ベーシックインカムの導入です。

 

一昔前ならば、こんな話を聞いても、きっと信じられなかったでしょう。

 

しかし、

ゼロ金利政策→量的緩和→マイナス金利→ヘリコプターマネー→パンデミック下での国民への現金給付…

少しずつベーシックインカムに近づいているようにも見て取れます。

 

どうやら世界的投資家はベーシックインカムの導入も視野に、投資戦略を練っているようですね。

 

ジム・ロジャーズなら、こんな制度はバカげていると一喝を入れるところでしょう…。

しかし、私はジム・ロジャーズではないので、ベーシックインカムの導入は大賛成です。

 

導入が楽しみですね☆彡

導入前には、かなり悲惨な光景が容易に想像できるのですが…

 

【まとめ】

株式市場は近いうちに崩壊する。

崩壊後ベーシックインカム導入を想定。

長期的にはインフレ。

金と現金の保有を推奨。

 

以上4人の賢人の相場予想を見てみました。

 

株式市場の動向は意見が分かれていますが、面白いことに4人揃ってインフレを懸念し、ポートフォリオに金を組み込むことを推奨しています。

 

これより私は、

株高(短期的には調整)・円高(対ドルで)・資源高(原油以外)というこれまでの見通しを維持。

今後の投資戦略を練っていきます。

 

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私のポートフォリオ

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今月は、『アートスパークHD』をいったん利食いしました。少し下落を待ってから再度購入したいと思います。

 

次に購入単価と現在(2020.12.23)の価格です。

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数カ月前まで約90%の利益が乗っていた『ブシロード』ですが…決算後急落し、含み損に転落しそうな勢いです。

 

コロナの影響で、ブシロードの『イベント+インフルエンサーによる宣伝』という戦略がうまく機能しなくなり、広告宣伝費がかさんだことが要因と思われます。

 

売る?バカ言っちゃいけない。

買い増しあるのみです!

 

今後は市場平均株価の調整売りを想定。

『5大商社株』をメインに買い増ししていきます。

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これから何が起こるのか?

1920年代、敗戦国のドイツに対してフランスは法外な賠償金を要求しました。

ドイツはこれを拒否すると、フランスはベルギーと共に侵攻、ドイツ最大の工業地帯を丸ごと差し押さえてしまったのです。

 

これがルール占領です。

 

経済活動がストップしたドイツは、貨幣増刷にて、この危機を乗り切ろうと考えたのです。

結果どうなったでしょう?

 

ドイツの通貨マルクは暴落し、半年間で1兆倍のインフレに陥ったのでした。

 

コロナ禍で経済が低調な中、貨幣を増刷している現在の状況とよく似ていますね。

 

ルール占領では、ドルに対してマルクが下落しました。

では、今回は何に対して通貨が下落するのでしょうか?

 

…これを考えるのが投資家の仕事ですね。

 

以上です。

投資家の皆様の健闘を祈ります!

(`・ω・´)ゞ

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まとめ

●4人の賢人はインフレを予想。金の保有を推奨。

●ジム・ロジャーズとジェフリー・ガントラックは株式市場の崩壊を主張。他2名は上昇を予想。

●現経済環境下において、現金はゴミ。債権はもっとゴミ。

●次の金融危機時、米国ではベーシックインカムが導入される可能性。

●市場は現在過熱気味であり、短期的に調整が入るだろう。

 参考

https://www.financialpointer.com/jp/

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