株式投資は『否定の理論』で考えよう。


スポンサーリンク

f:id:mixar:20200420224321p:plain

Contents

 

株式投資は『否定の理論』で考えよう。

 

f:id:mixar:20200420231157p:plain

ミケランジェロに学ぶ

「あなたの才能の秘密を教えていただけないでしょうか?あなたはどのようにしてダビデ像をつくり上げたのですか?この傑作中の傑作を?」

 

ミケランジェロはローマ教皇にこう尋ねられた際、

「とても簡単なことです…」そして、次のように答えました。

 

ダビデではないものを全て排除したのです。 

 

ミケランジェロには、ダビデとは何なのかわかりませんでした。

そこで、『ダビデでないもの』を排除することで、ダビデ像を完成させることに成功したのです。

 

株式投資における『ダビデ』とは何なのでしょうか?

残念ながら、その答えはわかりません。

 

ですが、『ダビデ』でないものは明らかにわかります。

そこで、ここからは『株式投資でポートフォリオから排除すべきもの』を3つ紹介していきます。

 

余計なものを全て排除し、自分だけの究極のダビデポートフォリオを完成させましょう!

 

f:id:mixar:20200420232644p:plain

人命に関わる銘柄を排除する。

「白鳥はみな白い」数百年もの間、ヨーロッパでは誰もがそう信じていました。

ところが1697年、あるオランダ人がオーストラリアで黒い白鳥を目撃します。

 

それ以来、『ありそうにないもの』を総称して

ブラック・スワンと呼ばれるようになりました。

 

株式市場にも、このブラック・スワンは生息しています。

 

日本を代表する優良企業であった、タカタ株式会社は、エアバック大量リコール問題を受け2017年、経営破綻しました。

 

他にも、安全で超優良企業だったはずなのに、ある日突然経営危機に陥ってしまった会社を何社か知っていますが、心が痛むので挙げません…。

 

これらが、株式市場に生息するブラック・スワンです。

 

しかし、私の調べた限り…これら企業には共通していることがあります。

会社のミスが直接、人の命に関係する事業という点です。

 

『一流の投資家は、1%でもリスクが存在するのであれば、必ずそこにヘッジをかける。』

 

ある投資系人気ユーチューバーの言葉です。

 

しかし、超一流の投資家は違います。

超一流の投資家は、リスク自体を回避するのです。

 

超一流の投資家であるウォーレン・バフェットは次のように言っています。

 

私たちは、ビジネスにおける難問の解決法を学んだわけではない。学んだのは、難問は避けたほうがいいということだ。

 

私は、『鉄道』『航空』『電力会社』といった企業は避けるようにしています。

もし投資するのであれば、全額1社集中投資だけは避けたいですね…。

 

f:id:mixar:20200420233704p:plain

難しいビジネスを排除する。

私たちは難しいビジネスを過大評価してしまいます。

 

例えば自動車メーカー。

自動車メーカーは、ライバルとの激しい競争にさらされます。

 

シェアを奪われないように、商品の価格を引き下げ、巨額の宣伝費を投じ、絶えず工場の刷新を繰り返さなければなりません。

更には、巨額の研究開発費の調達という問題も出てきます。

 

総合商社はどうでしょうか?

数多くの事業を展開しているので、安全だと思ってしまいがちですが、多くの事業を同時進行していると、必ず足を引っ張る事業が出てきます。

本来ならば、稼げる事業に投資するためのお金を、お荷物事業に投入しないといけないこともあるでしょう。

 

私がブログのことに気を取られ、仕事でミスを連発してしまうのとよく似てますね・・・

 

ウォーレン・バフェットは、こういった会社を避けています。

 

むずかしいビジネスでは、一つの問題が解決するそばから、別の問題が持ちあがってくる。台所のゴキブリが一匹だけのはずがないのだ。

 

『銀行』『総合商社』『証券会社』は複雑過ぎて、私の頭では理解できませんでした。

私の大好きな『自動車メーカー』『家電メーカー』も、難しいビジネスなので、我々素人は避けた方が無難でしょう。

 

f:id:mixar:20200420234841p:plain

能力の輪の範囲外の銘柄を排除する。

能力範囲内に投資先が見つからないとき、われわれは範囲を広げない。われわれは待つ。 

 

ウォーレン・バフェットは能力の範囲内にあるもののことを

能力の輪という素晴らしい言葉で表現しています。

 

投資や人生において大切なのは、能力の輪を広げることではなく、輪の境界線を見つけることだと言っています。

 

人によって得意な分野と苦手な分野が存在します。

自分が『好き』または『得意』なものが能力の輪の内側です。

 

例えば、私は『バイオハザード』というゲームが好きで、その気になれば、1日10時間でもプレイできます。

操作方法やマップもすぐに覚えることができます。

 

しかし、人によっては、「1時間すらやりたくない」という人もいるでしょう。

そういう人は、操作もなかなか覚えられないでしょう。 

 

投資においても、これと同じことが起こります。

興味の持てないものを、理解することはできないのです。

 

巨万の富を築いた有名な投資家を調べてみると、大多数が、自分の能力の範囲内で投資していることがわかります。

ソフトバンクの孫正義さんがIT投資で成功したように…。

 

天才投資家と言われるチャーリー・マンガーも、次のように言っています。

 

私はあまり興味のない分野で成功したことはない。もしも、興味を持てないのであれば、あなたがどれだけ賢くても、大成功することはできないだろう。 

 

投資しようとしている会社について、90分間没頭して調べられないのであれば、その投資先は、あなたの能力の範囲外である可能性が高いです。

 

経験から言えることですが…

興味のない会社に投資してしまうと、日々の株価の値動きによるストレスに耐えられず、そのうち発狂します。

 

私は以前、50社に分散投資して、リスクを限りなく抑えていたはずなのですが…それでも毎日不安で仕方ありませんでした。

 

現在私は、『バンダイナムコHD』に投資金の33%を投資していますが、知れば知るほど好きになるスゴイ会社だなと思います。

そして驚くべきことに、たった一社にこれだけの資金を集中させているにも関わらず、不安が一切ないのです! 

 

私の興味のある分野を考えてみると…

それは『アニメ』『ゲーム』『車』であることがわかりました。

私の場合投資は、この輪の中から極力出ないことが大切なんですね。

 

f:id:mixar:20200421000155p:plain

どうやら私は『ヤバいヤツ』のようです…

高過ぎる株を排除する。

安く買って、高く売る。なかなか簡単だろ?問題は『なにが安いのか』を知ることだ。

 

有名な投資家のジム・ロジャースの言葉です。

 

『否定の理論』で、多くの候補を排除することができたのであれば、あとは、実際に投資するだけです。

 

ここで私たちは、『その株を買う』または『高過ぎるから買わない』のどちらかを選択しなければなりません。

 

たとえいい商品であっても、それを定価以上で買ってしまうと損をする可能性が出てきます。

私たちは『定価』を知る必要があります。

 

しかし、株式市場は日々変動するため、『価格』『原価』はあっても『定価』は存在しません。

 

私たちは、定価を独自で決めなければなりません。

 

完璧でなくても大丈夫です。

『この水準以下なら買いでいい』という基準を設定します。

 

私が使っているのは『オーナー利益』による適正株価算出方法です。

 

純利益+減価償却費-予想される設備投資費で計算されるオーナー利益を、

長期国債金利で割り戻し、その数字を発行株式数で割って求めます。

 

例えば、上記の『バンダイナムコHD』の場合、昨年の純利益が約634億円減価償却費が約213億円予想される設備投資費が230億円でした。

 

634億円+213億円-230億円=617億円

 

これを長期国債金利で割り戻します。

日本の10年物長期国債金利は日銀のQE政策にて、超低水準に下落しているので、私は3%を基準にしています。

 

617億円÷3%=20566億円

 

発行株式数は、約2.22億株なので、

20566億÷2.22億株=9264円/1株

 

バンダイナムコHD株の定価は9264円と算出されました。

 

しかし、この方法は企業利益を基に算出するため、この定価は毎年変動します。

※業績が大きく崩れる可能性が少ない企業を選ぶのが大前提となります! 

 

そこで、安全なマージンをとるために、私はここから3割を差し引くことにしています。(30%OFFの価格で買うというわけです。)

9264円-2780円=6484円/1株

この水準以下なら買っていいだろうと考えています。

 

どうでしょうか?なかなか曖昧な計算ですよね?

ですが、この方法はウォーレン・バフェットも好んで使っていて、次のように言っています。

 

正確に計算して間違うよりも、おおむね正しいほうがいい。

 

私には、どうしても投資しておきたいゲーム会社がありますが、その株には現在、この方法で算出した定価を上回る価格が付いています。

基準価格を決めることで、私は、その株への投資を見送ることができています。

 

『 買いたい衝動にブレーキをかけるルール』は大切ですね。

 

f:id:mixar:20200421004631p:plain

結論

①人命に直接かかわる会社

②事業内容が複雑で、難しい会社

③興味の湧かない会社

は避けるようにしましょう!

 

『神がなにかはわからないが、神でないものは明らかにわかる。神でないものを全て排除し、残ったものが神なのだ。』

 

キリスト教神学における

否定神学という考え方です。

 

古人は、この考え方を基にして、神がなにであるかを導き出そうとしたのです。

 

 私は他にも、『業績が安定している』『借金が少ない』『10年後を想像できそう』『成長に巨額の資本を必要としない』『ブランド力がある』など・・・

多くのフィルターを通して、投資する企業を選別しています。

 

日本にはおよそ3600社の企業が上場していますが、こうやって否定していくことで、その中の99%以上の企業を、候補から排除することができるのです。

 

きっと残った1%以下の超優良企業は、私たちを超お金持ちにしてくれることでしょう!

 

以上です。

投資家の皆様の健闘を祈ります☆彡

(`・ω・´)ゞ

※当記事は、特定の銘柄への投資を勧めるものではありません。

※投資は、完全自己責任でやりましょう!

f:id:mixar:20200421010252p:plain

まとめ

●人の命に直接関与する企業は避けよう。人は常に完璧ではない。たった一つのミスで、全てが吹き飛ぶこともある。

●複雑なビジネスは避けよう。複雑なビジネスは、一つの問題を解決した側からまた違う問題が生まれてくる。常に株価が割安なのにはそれなりの理由がある。

●自分の能力の範囲内で投資しよう。どれだけ賢い人でも、興味が持てない会社の良さを理解することはできない。

●投資『する』『しない』を決める基準を設定しておこう。株式市場は10年に1度は暴落する可能性が高い。投資するタイミングはその時でも遅くはない。

●投資は『配偶者を見つける』こととよく似ている。徹底的に疑って、満足したならそれ以上は疑うな!

 

参考書籍

Think Smart 間違った思い込みを避けて、賢く生き抜くための思考法

株で富を築くバフェットの法則[最新版]

史上最強の投資家バフェットの教訓―逆風の時でもお金を増やす125の知恵

マンガーの投資術 バークシャー・ハザウェイ副会長チャーリー・マンガーの珠玉の言葉 富の追求、ビジネス、処世について ( )

 

www.mixa.biz

www.mixa.biz