究極の投資手法『フォーカス投資』とは、なにか!?


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こんにちは。

また、たくさん『損切り』しました…ミクサです。

 

今回のテーマは『究極の投資手法"フォーカス投資"とは、なにか!?』です。

 

私はこれまで、株(少額ずつ50社に分散投資)・FX(7カ国の通貨でスワップ運用)・FX(自動売買)・ETF(5本)・仮想通貨(4種類)と…

多くのものに分散投資してきました。

 

そんな投資を3年間続けた結果、どうなったかというと…日経平均株価を大きく下回るパフォーマンスに着地しました。

 

悩んだ私は決断しました。

分散投資はもうやめようと…。

 

そこで、私が取り組む次の投資手法…それが

『フォーカス投資』です。

今回は、このフォーカス投資の考え方を紹介したいと思います。

 

少し長いですが…お付き合いください。

m(_ _)m

 Contents

 

究極の投資手法『フォーカス投資』とは、なにか!?

 

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フォーカス投資

多くの企業に分散投資していると、当然ですが、株価が右肩上がりに成長している企業と、どんどん下がって行く企業、あまり動かない企業に分かれます。

 

私は素人なので『上がっている企業の株を利食いし、下がっている企業の株を買い増しする』というやり方を取ってきました。

 

このやり方は、前回紹介した『安全なマージン理論』の考え方から得た発想です。

 

www.mixa.biz

 

『業績悪化で暴落し、不当に安い価格になっている企業の株式は、平均に向かって上昇する』これを狙うのが『安全なマージン理論』の基本的な考え方です。

 

一見、理にかなっているように思いますが…

これをやった結果、大量のクソポジ(←FXの専門用語)を保有することになります!!

 

企業は大きく分けると、『1%の優秀な企業と、99%の並みの企業』に分類されます。

 

私のやり方では、『並みの企業』のみで構成されたポートフォリオに、必然的になってしまうんですね…

(; ・`д・´)

 

並みの企業だけで構成されたポートフォリオで、市場の平均を上回る成果を上げることは、恐らく無理でしょう。

そこで、並みの企業をポートフォリオから排除し、少数の優秀な企業に集中投資する。

これがフォーカス投資です!

 

「かなりリスキーな考え方だな」とか思った方が多いことと思います。

そこで、「なぜフォーカス投資が究極の投資法なのか?」について、ここから述べていきたいと思います。

 

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分散投資が無意味な理由

フォーカス投資について語る前に、まずは、分散投資を完全に否定しなければなりません。

 

これまで分散投資信者だった私の考え方を根本から変えた、あるデータがあるので紹介したいと思います。

 

ロバート・G・ハグストロームは、1200社の企業を抽出し、コンピュータを使ってこれらを無作為に組み合わせ、規模の異なる12000件のポートフォリオを次のように組成しました。

 

①250銘柄で構成するポートフォリオ3000件

②100銘柄で構成するポートフォリオ3000件

③50銘柄で構成するポートフォリオ3000件

④15銘柄で構成するポートフォリオ3000件

 

1987年から1996年までの10年間で、これらから、市場(S&P500)を上回ったパフォーマンスを発揮できたポートフォリオの数を算出しました。結果は以下の通りです。

 

①のうち、市場を上回ったものは63件

②のうち、市場を上回ったものは337件

③のうち、市場を上回ったものは549件

④のうち、市場を上回ったものは808件

 

250銘柄で構成されたポートフォリオが、市場に勝つ確立は、なんと50分の1しかありませんでした。

わずか2%です。

『分散させればさせるほど、パフォーマンスが低下する』ということが証明されたわけです。

 

また、非常に興味深いのが、15銘柄で構成されたポートフォリオが、市場に勝つ確立は4分の1にまで上昇しているということです。

 

世界で最も成功した投資家の一人であるウォーレン・バフェットは、このことをよく理解していたようです。

彼はこんなことを言っています。

 

あなたが投資についてある程度知識が有り、ビジネスの数字を理解でき、長期的にビジネスの優位性を持ちながら株価が割安な企業を5~10社選び出せるなら、従来型の分散投資は無意味である。 

 

ぶっちゃけ、多くの企業に分散させるくらいなら、投資信託やETFを活用して、市場全体に投資したほうが間違いがないのは確かです。

ウォーレン・バフェットもこう言っています。

 

定期的にインデックスファンドに投資すれば、何の知識もない投資家でも、多くのプロよりよい成績を上げられる。 

 

5~10社に集中させるフォーカス投資ですが…問題は、どのようにして、優良企業を見つけ出すか?そして、企業の価値をどうやって評価するのか?です。

 

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企業の価値を算出する

企業の選抜方法については、本記事で紹介するには長すぎるので、またそのうち気が向いたときに紹介したいと思います。

 

今回考えるのは、『企業の本質的価値を、どうやって評価するか?』です。

 

ところで、『企業の本質的価値』とは何なのでしょうか?

企業の価値は、その企業が保有する資産価値だけではありません。

その企業の『ブランド力』や、『今後どれだけの利益(キャッシュ)を生み出すのか?』を含めた評価をしなくてはいけません。

 

そのヒントとなるのが、ウォーレン・バフェットが使っている

オーナー利益という考え方です。

(注意!!少し眠くなります!!)

 

求め方は、

オーナー利益=

純利益+減価償却費-予想される設備投資費

で計算できます。

 

ウォーレン・バフェットは、企業の価値を、『オーナー利益』を『アメリカ長期国債金利』で割り戻して求めています。

 

まぁ…説明だけではわかり難いと思いますので、実際にやってみましょう!

 

ある企業(A社)を例に求めてみます。

A社の純利益は194億円で、減価償却費は80億円、予想される設備投資費は110億円でした。

この場合オーナー利益は164億円です。

 

アメリカ国債利回りを3%と仮定します。

164億円÷3%=5467億円←これが企業価値

 

この数字を発行株式数で割ります。

A社は1.3億株を発行していました。

5467億円÷1.3億株=4205円←これが本来の一株当たりの価値

 

A社の市場価格は一株3000円だったとします。

4205円ー3000円=1205円←バフェットはこの差を『安全なマージン』と呼び、高ければ高い程、投資魅力があると考えました。

 

あとは、この企業が毎年何%オーナー利益を増やしていけるのかを予想し、複利計算で将来の株価を予想します。

 

これが企業価値を評価する一つの方法になるかと思います。

※かなり調べましたが…間違ってたら教えてください(;・∀・)

※投資は自己責任で行いましょう!

 

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1銘柄に何%の資金を集中させるか?

少数企業に集中投資するフォーカス投資ですが、それでも少しは分散させる必要があります。

そこで問題となるのが、

どの銘柄に資金の何%を割り当てるか?です。

 

これについては、確率で考えます。

ウォーレン・バフェットはこう言っています。

 

予想される利益額に利益を得る可能性を掛けたものから、考えられる損失額に損失の可能性を掛けたものを差し引いてみよう。私たちがやろうとしていることは、そういうことなのだ。完璧ではないが、それで十分である。

 

その業界は今後拡大するのか?
ライバルにシェアを奪われる心配はないか?
資金繰りに困ることはないか?
こういった多くの情報から、主観的な確率を考えます。

 

『大体70%以上の確率で勝てると思った勝負なら、大きく賭けてもいいだろう』

ざっくりこんな感じです。

 

「でも『大きく賭ける』ってどのくらい?」

って思いますよね?

 

実はこの場合の最適な割合を算出する方法があります。それが、

ケリーの最適化モデルです。

 

数学者J・Lケリーが提唱した公式で、これは、成功する確率を知っている場合、どれだけの手持ち資金を賭ければ、成長率を最大にできるか?を求めるものです。

 

その公式は、

2p-1=ⅹ

です。

pは確率で、ⅹは投資する資金の割合です。

 

上記の70%の確率で勝てる勝負に、どれだけの資金を投入するのか?を求めてみます。

(2×70%)-1=40%

つまり、70%で勝てる確率の投資には資金の40%を投資するのが最適というわけです。

 

でも手持ち資金の40%を1銘柄に集中させるのは、かなり勇気が要りますよね…。

そこで私は、ケリーの最適化モデルの半分を投資する『ハーフケリー』を推奨します。

 

それでも手持ち資金の20%は、その銘柄に集中させることになります。

つまり、

失敗は許されないから慎重に選べ!!

ということです。

 

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それでも私はフォーカス投資を選ぶ

このように、フォーカス投資は、一歩間違えれば破滅の道を突き進んでしまうリスクの高い投資法です。

 

しかし、もしあなたが、会社を経営しているとしたら…不採算事業や、大した利益を上げられない事業に資金を投入し続けるでしょうか?

私はそうは考えません。

上手くいっている事業に資金を投入し、規模を拡大させていきます。

 

私はこれまで、『高配当だから』『優待が魅力的だから』『PER・PBRが低いから』こういった理由で、よく知らない企業の株や、行ったことのない国の通貨に投資してきました。

 

リスクはあなたが何をやっているか理解していない時に起こる。 

 

こう語るウォーレン・バフェットは、このような投資を

『投機』と呼ぶでしょう。

 

ベンジャミン・グレアムの投資法を断固として貫いていたウォーレン・バフェットが、この投資法を採用するに至ったのは、ビジネスパートナーのチャーリー・マンガーの影響でした。

チャーリー・マンガーは、グレアムの投資法『安全なマージン理論』に対して、このように話しています。

 

過小評価されているという理由だけで株を買うのであれば、いずれ株価が自分の算出した本源的価値に達したときには売却しなければならない。それは辛いことだ。しかし、本当に偉大な企業の株を手に入れることができたなら、座ったまま何もする必要はない。素晴らしいことだ。

 

自分がそのビジネスについてよく理解でき、長期的な成長が期待できる、少数の優良企業の一部を株として所有する。

これが投資のあるべき姿ではないのかな?と思います。

 

チャートやPER、配当利回りや株主優待に注目するのではなく、その企業のビジネス自体に注目し、深く理解する。

将来性や、得られるリターンを想像し、『この企業なら大丈夫!』と確信した優良企業数社のみで構成したポートフォリオを長期で運用する。

 

実はこの投資法…私は株式投資を始めたときから『知って』いました。

しかし、『理解』しようとはしていませんでした。

 

投資や心理学を勉強し、いろんな投資法を試してきたからこそ、フォーカス投資を再度勉強してみようと思えました。

 

フォーカス投資はシンプルな考え方ですが、実はとても複雑な基礎の上に成り立っています。

今後も当ブログでは、この『フォーカス投資』と、投資に重要な『心理学』についてをメインに、記事を書いていこうと思います!

 

以上です。

投資家の皆様の健闘を祈ります☆彡

(`・ω・´)ゞ

 

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まとめ

●フォーカス投資とは、少数の優良企業に手持ち資金を集中させる投資である。

●企業を大きく分別すると『1%の優良企業』と『99%の並みの企業』に分かれる。

●投資先を分散させればさせるほど、並みの企業を組み入れてしまう可能性が高まり、結果、損をするリスクが増大してしまう。

●実際よりも低めに見積もった『オーナー利益』成長率で、その企業が10年間成長した場合の将来の株価を予想することで、現在の市場価格が適正なのか判断することができる。

●投資と企業運営は同じである。その企業の一部を所有しているという感覚を持とう。

 

参考書籍

 

株で富を築くバフェットの法則[最新版]---不透明なマーケットで40年以上勝ち続ける投資法

マンガーの投資術 バークシャー・ハザウェイ副会長チャーリー・マンガーの珠玉の言葉 富の追求、ビジネス、処世について ( )

図解「PERって何?」という人のための投資指標の教科書