なぜ、失敗例から試すのか?『リアクタンス』の心理


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こんにちは。

失敗例から学べない男…ミクサです。

 

今回のテーマは『なぜ、失敗例から試すのか?"リアクタンス"の心理』です。

 

私はこれまでたくさんの失敗をしてきました…。

これまでの自分を振り返り、反省してみて、ようやく失敗の原因がわかりました。

それは・・・

みんなが失敗していることばかりを試していたからです!

(; ・`д・´)

 

でも私達は、ダメとわかっていても失敗例から試したくなります。

それはなぜでしょうか?

本記事では、その原因である『リアクタンス』の心理と、その対策についてお話ししたいと思います。

 

なぜ、失敗例から試すのか?『リアクタンス』の心理

 

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心理的リアクタンス

昔話では、「決して覗いてはいけません」「絶対に開けてはなりません」というフレーズが出てきますが…

そんなことを聞かされた主人公は、最後100%開けてしまいます。

 

その主人公たちはアマノジャクだったのでしょうか?

いや、決してそんなことはありません。

私達も、同じ状況ならきっと、開けていたでしょう。

 

「やめろ」と言われると辞められない現象…

このような、好奇心による反発心を心理学では

心理的リアクタンスと呼びます。

 

リアクタンスは本能?

心理的リアクタンスは、実は私達人間に生まれつき備わっている性質であることがわかっています。

 

児童心理学の分野では、こんな実験が何度も行われています。

 

3歳から5歳の幼児たちの前に、たくさんのオモチャを用意し、お母さんに、その中の一つを適当に選んでもらい、「このオモチャには触っちゃダメだからね!」と禁じてもらいます。(そのオモチャは取り上げず、その場に置いておきます。)

 

そして、しばらくの間、子供たちを自由に遊ばせ、様子を見ます。

 

その間、どの子供も、禁じられたオモチャをチラチラと気にはしますが、懸命に我慢するケースが多いです。

 

そしてその後、「もうどれでも好きなオモチャで遊んでいいよ」と禁止を解くと、子供たちは一目散に「禁じられたオモチャ」に走り寄るのです。

 

さらに数日後、「あの中で一番欲しいオモチャを一つあげるよ」と選ばせてみると、なんと、全員が例外なく、『禁じられたオモチャ』を選んだのです!

 

このように、わずか3歳の幼児であっても、「ダメ」と言われたものには興味が湧き、それが魅力的に見えてしまうのです。

『リアクタンスの心理』は私達に『本能』として最初から備わっているのです!

 

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リアクタンスのワナ

リアクタンスの心理により、私達は「ダメ」と言われたものに興味が湧き、それとは逆に、「こうしろ!」と強要されたものには、反発してしまいます。

 

最近、私は知り合いからこんな相談を受けました。

「車が欲しいんだけど…新車と中古車どっちがいいと思う?」

 

私は、彼の懐事情も考え、中古車を勧めました。

 

するとなんと!彼は『中古車』を選択肢から外しました。

 

さらに彼は、次の相談を持ちかけてきました。

「『アウディ』と『ジープ』で迷ってるんだけど…どっちがいいと思う?」

 

私は直感で『ジープ』と答えました。

すると今度は『ジープ』を選択肢から外したのです!

 

さらに彼は「もうすぐ今乗っている車の車検なんだけど…その前に乗り換えた方がいいかな?」と聞いてきました。

 

私は、車検を通すことを勧めましたが…彼は『乗り換え』を選択しました。

 

なんと彼は、リアクタンスの心理だけで、400万円を超える買い物を決断してしまったのです!

 

『リアクタンス』がここまで、強力に作用するとは、私は思ってもいませんでした…

恐らく数年後、彼は、

その車を買ったことを後悔しているのではないか?と思います。

 

…これは私のせいなのか!?

(´゚д゚`)

 

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それはそれで…

投資におけるリアクタンス

我々投資家も、気付かない内にリアクタンスのワナにハマってしまいます。

 

私達は、周囲の人やネット情報で「やるな!」と言われた手法に妙に惹かれてしまいます。

 

私自身も…「損切り設定は絶対入れろ!」「両建てはするな!」「新興国通貨はやめておけ!」←これら全てに反発して、結果、失敗してきました…。

 

不思議なことに、私達は、人がやって失敗したことでも、「自分なら大丈夫!」と考えてしまいます。

 

このような心理傾向を

正常性バイアスといいます。(正常性バイアスは下の記事で紹介しています。)

 

www.mixa.biz

 

「自分なら大丈夫!」←そんなことはありません!

私達もみんなと同じように、失敗する可能性のほうが遥かに高いのです!

 

もし、あなたがこれから投資を始めるのなら、たった一つ、以下で紹介することだけは、絶対にやらないほうがいいです!

(私が実際にやって、後悔したことです!)

 

「リアクタンス」という心理を知ったあなたなら、きっと、これを避けて頂けると期待しています。

 

それは・・・

借金をしない!

です。

 

偉大な投資家のウォーレン・バフェットもこのように警告しています。

無知と借金を組み合わせると、興味深い結果になる。 

 

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私達はどうするべきか?

心理学者の植木理恵氏は、リアクタンスの正体を

自己効力感の現れであると自信の著書で書いています。

 

自己効力感は、「自分のことは自分で律したい」という本能です。

 

人間は、好き・嫌い・接近・回避などは、自分自身で判断したい…この心理がリアクタンスを生み出すのです。

 

対象を『恋愛』に移すと、リアクタンスは

『ロミオとジュリエット効果』と呼ばれるようになります。

 

シェイクスピアの悲劇に登場する2人の若者の恋は、禁じられていたからこそ、あれほど高ぶったのです。

不倫関係がズルズルと長引くのも、リアクタンスが原因なのかもしれないですね。

 

しかし、『ロミオとジュリエット』の結末はどうなったでしょうか?

『鶴の恩返し』は?『浦島太郎』は?

 

『リアクタンスの心理に捕らわれるとどうなるか?』これら物語は私達に教えてくれます。

 

周りから反対されたとき。

自由を制限されたとき。

希少な物を見つけたとき。

私達は、興奮し駆け寄り、リアクタンスのワナに落ちていきます。

 

「実は、もう何人かのお客様から商談を頂いてるんですよ。」

中古車屋に行くとほぼ必ず言われる言葉です。

 

リアクタンスに捕らわれると、私達は、論理的に考えることはできません。

 

自分がリアクタンスのワナにハマってしまったと感じたときは、にっこり笑い、こう言いましょう。

「落ち着いてから、じっくり考えます。」

 

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まとめ

●「これはダメ」「こうしろ!」「こんなチャンスは二度とない」こう言われたとき、私達は、リアクタンスのワナにハマってしまう。

●私達は、リアクタンスのワナにハマると、論理的に判断することができない。

●投資経験が浅いうちは、借金をしてはいけない!

●物の価値を判断するときは、価格だけではなく、『どれだけ役に立つか?』を基準に判断しよう。

●妙に惹かれるものに出会ったら、その場で決断するのではなく、一旦落ち着いてから、じっくり考えよう。

 

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 参考書籍

なぜ、間違えたのか?

本当にわかる心理学