なぜ「安い株は買い」なのか?『アンカリング』の心理


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こんにちは。

社畜を基準に『良い人生』を模索中!ミクサです。

 

今回のテーマは『なぜ「安い株は買い」なのか?“アンカリング”の心理』です。

 

『アンカリング』という言葉を、知っている人は…たぶん少ないと思います。

でもアンカリングを知らないと、投資だけではなく、日常生活の中でもたくさん損をしてしまう可能性もあるので、ぜひこの機会に知ってもらえたらなと思います。

 

それでは、見て行きましょう!

(・ω・)ノ

 

Contents

 

なぜ「安い株は買い」なのか?『アンカリング』の心理 

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アンカリング効果

「コレ今日買ったんだけど、いくらだったでしょ~か?」

私の嫁さんは、買ってきた物の値段当てクイズをよく出題してきます。

 

私は少し意地悪して、予想した金額よりも少し安目の価格を答えます。

「1000円くらい?」

 

 「1500円だよ…(-"-)でも安かったよ!40%offだよ!!

 

…彼女は、アンカリングのワナにハマってしまったようです。

 

私達は、何かを推測する際、基準となる位置をアンカーで固定し、そこから答えを導き出そうとします。

 

すでにわかっていることを基準に、わからないことを割り出そうとするのです。

 

これを専門用語で

アンカリングといいます。

 

例えば、自分の定期預金の残高を忘れてしまった場合、半年ほど前に、100万円が入っていたことを思い出したとします。

その100万円をアンカーとし、「毎月3万円貯金しているから…今の残高は118万円くらいだ」という答えを導き出します。

 

上記の嫁さんの場合、アンカーの役割を果たしたのは

『希望小売価格』です。

企業は、私達にアンカリングさせるために、商品の価格をわざと高めに設定します。

 

恐らく、希望小売価格を知らなければ、嫁さんはその商品を買わなかったことでしょう。

 

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アンカーは至る所に存在する

私達がアンカリングを行うのは、『それに関係したもの』だけではありません。

私達は、まったく関係ないものにまで、アンカリングしてしまうことがわかっています。

 

心理学者エイモス・トヴェルスキーは、ルーレットのような回転盤を置き、被験者に回してもらいました。

 

回転盤が止まり、数字が確定したとたんに、「国連加盟国の中でアフリカ諸国が占める割合はどのくらいか?」という質問をしました。

 

回転盤が示す数値が高かった被験者の方が、示す数値が低かった被験者に比べ、アフリカ諸国の占める割合を高く見積もったのです。

 

このように私達は、まったく根拠のないところにでもアンカリングを行ってしまいます。

 

ダミーの物件価格を知らされた後に、不動産の価値を評価すると、プロでもダミーの価格にアンカリングされてしまいます。

 

学校では、教師が生徒の成績を付ける際に、その生徒の過去の成績を知っていた場合、その成績がアンカーの役割を担ってしまうこともわかっています。

 

アンカーはどこにでも存在し、私達をしっかりと固定しているのです。

 

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株式投資におけるアンカリング

私達投資家も無意識のうちに、アンカリングを行ってしまっています。

 

アンカーになり得るものは、

『過去最高値or最安値』『サポートorレジスタンスライン』『運用資産額』『もっている現金』『誰かが買った価格』など様々です。

 

しかし、株式投資において、これらを意識することには、ほとんど意味がありません。

 

『過去最高値の半値だから割安』でなければ、『最安値の10倍だから割高』でもありません。

お金に余裕があるからといって、株式の価値を高く評価してしまうのは、ばかげています。

 

私達が目を向けるべきなのは、『企業の実力』と、それに伴い『株価が将来どのように推移するか』です。

 

長期的に見れば、株価は企業の実力を自ずと反映していきます。

 

経営が良ければ、最高値なんて簡単に超えていきますし、逆に悪ければ、最安値をあっさり下回ります。

節目というものは超えるためにあるものですからね!

 

私達は、株価の過去の値動きを意識し過ぎるあまり、チャートと数値だけで企業の価値を計ってしまいがちです。

 

株式投資では、一つの情報だけに注目するのではなく、

様々な角度から総合的に評価するということが大切ですね。

 

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さて…どうするか?

私達は『アンカリングした位置から、どれだけ安くなったか』に注目するあまり、合理的ではない判断をしてしまいます。

 

1000円の物が近くのショップに500円で売っているとわかれば、そのショップまで買いに行きますが、19800円の物が別の所で19300円で売っていたとしても、私達はわざわざそこまで買いに行こうとはしません。

 

どちらの場合も、安くなっている金額は500円で同じなのにです!

 

株式投資の場合は、並みの会社や、経営状況の悪い会社の株は大きく値を下げますが、良い企業の株はなかなか値崩れしません。

 

そんなとき私達は、どうすればいいのでしょうか?

並みの株で我慢するのでしょうか?

 

偉大な投資家、ウォーレン・バフェットはこの問題について、次のように言っています。

 

並みの企業を安く買うよりも、優良企業を適性価格で買う方が良い。

 

そういうことです!

 

買い物でも投資でも同じですね。

「安いから」とか「有名だから」という理由ではなく、他と比べて何が勝ってて、なぜスゴイのか?「だからこの価格は適性だ!」と胸張って言える買い物をしたいですね。

(*´ω`*)

 

以上です。

投資家の皆様の健闘を祈ります

(`・ω・´)ゞ

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まとめ

●私達は、アンカリングすることによって、物の価値を推測している。

●アンカーはどこにでも存在し、私達を固定している。

●株式投資では、過去の値動きにアンカリングされ易い。

●企業の価値を計るには、ライバルとの比較・儲けの仕組み・その企業が置かれている環境の変化等、様々な角度から見る必要がある。

●「安いから」が1番の理由で買った物はだいたい失敗する。良いものを適性価格で買うよう心がけよう!